プレイベント第二弾「学芸員と歩く歴史散策会」を開催しました
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3月13日(日)は、高知城歴史博物館のオープン1年前プレイベント第二弾「学芸員と歩く歴史散策会」を開催しました。
高知のまちは、一見すると江戸時代や城下町を感じとれる場所が少ないように思えます。しかし、歩いてみると実は意外なところに歴史景観の発見の楽しみがあります。
当日は、高知城追手門広場で「お城下でみる土佐國」(高知市鏡大利地区の大利太刀踊)も同時開催だったため、追手門付近は多くの人で賑わいました。まちあるきは午前と午後それぞれ2グループずつに分かれ、追手門前から出発しました。
参勤交代出発の道だった追手筋から、途中で中ノ橋通りを南に曲がると、幕末に活躍した仕置役の吉田東洋ゆかりのエリアにさしかかります。現在は商店街となっている帯屋町ですが、江戸時代は武家屋敷が並んでいた場所です。
帯屋町を西へ向かい、ひろめ市場の所で大橋通りを南に曲がった所には、土佐勤王党のリーダーとして有名な武市瑞山終焉の地があり、さらに南進すると本町筋です。江戸時代、正月になると勇壮な騎馬武者がこの道を疾走する恒例行事「馭初(のりぞめ)」が行われていました。
本町筋を渡り、軍事・墓参の道だった大橋通りをさらに進むと、土佐の明治維新史において欠くことのできない板垣退助と後藤象二郎の生誕地跡があります。そして、鏡川を渡った先の要法寺では、藩祖一豊とその弟康豊、一豊の妹慈仙院の位牌を今回特別に見学させていただきました。
その後、筆山にある山内家墓所を当館学芸員が解説しながら特別に見学しました。町や墓所の散策中、所々で解説がなされると参加者の方はメモをとったりしながら熱心に耳を傾けていました。
この日、途中の降雨もありましたが、好評のうちに無事に散策会を終えることができました。高知城のふもとに建つ歴史博物館として、城下町を歩く楽しみを今後も発信していきたいと考えています。
(投稿者:T)