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自由民権150年 政社の時代~民権と反民権~

終了

2024/03/15 - 2024/05/20

明治7年(1874)に板垣退助等が「民撰議院設立建白書」を提出してから150年。節目の年を記念して、自由民権運動のメッカと称される土佐の民権運動をふり返ります。また、板垣等の主張とは異なる反民権派の活動も紹介します。
開催期間 2024/03/15 - 2024/05/20
観覧料 700円(常設展含む)(団体20名以上560円)
■高校生以下は無料
■高知城とのセット券/900円
*高知県・高知市長寿手帳所持者は無料
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳所持者と介護者(1名)は無料
●観覧券は当日のみ有効です。

展示内容

明治7年(1874)1月17日、板垣退助等が「民撰議院設立建白書」を左院(政府)に提出しました。国会開設を要求したこの建白書は、翌日に左院の「御用新聞」である『日新真事誌』に掲載され、国会開設は時期尚早か否かが議論(「民選議院論争」)となり、自由民権運動は口火を切りました。また高知では、同年4月に立志社が創立され、以後、県内では多様な結社が次々と生まれました。

江戸時代は徒党を組むことは許されていませんでしたが、明治へと時代は変わって身分制社会が崩壊すると、様々な階層・職業の人びとによる結合が進み、結社は人びとの経済活動や学習活動の拠り所となりました。そのなかで、政治的目的を実現するために結成された組織・団体が政治結社、いわゆる政社です。高知の政社は、全国一の数を誇り、新聞・雑誌の刊行、演説会・討論会・懇親会の開催、学校運営、士族授産など、多彩な活動を行いました。

自由民権運動が隆盛したこの政社の時代は、人びとが政治や社会のあり方を検討し、期待を膨らませつつ、政府の政策を批判し、国家の行く末を懸念するなど、政治熱が高揚していました。県内では、立志社を中心とする民権派の政社が盛んでしたが、反民権派と呼ばれる政社も組織されています。反民権派と聞くと、人民の権利に反対するとんでもない集団かと思われるかもしれませんが、あくまで板垣退助等の自由派とは異なる主張を持つ組織で、帝政派とも称されます。

本展は、この民権派と反民権派の双方の政社の活動を紹介し、反対派の視点もあわせて見ることで、自由民権運動とはどのような運動であったのかを、150年を機にふり返ることを目的としています。


 

展示構成

自由民権運動のはじまり

・自由民権運動とは
・民撰議院設立建白書 
 150年を機に作成したレプリカを展示します!
・民選議院論争
・政社の誕生 

立志社設立趣意書 高知市立市民図書館蔵

高知県内結社等一覧383

企画展にあたって確認できた県内各地域の383の結社を紹介

政社の活動

・立志社建白書
・「私立国会」への道
・新しい政治文化の誕生
・新聞・演説会への規制・弾圧
・運動の創意・工夫

盃「自由萬歳」 JA高知県長岡支所蔵

・高知の憲法草案

政党の結成

・政党とは
・高知県内の政党

高知城下町の政社

・自由民権運動のメッカ 自由派政社

発陽社規則 個人蔵/高知市立自由民権記念館保管

・運動の決別 共行社の分離理由
・反民権 帝政派政社

佐川の政社

・南山社の活動


南山社々則草稿 高知県立歴史民俗資料館蔵

・佐川の結社変遷
・海南自由党佐川組合 警察との問答

中村の政社

・勤王と結社

鈴村譲書状(私立国会は遺憾)四万十市郷土博物館蔵

・中村の結社変遷
・明道会と高陽会

須崎の政社

・進修社の活動

山間部の自由民権運動


旗「山嶽倶楽部」 高知市土佐山西川地区蔵/高知市立自由民権記念館保管

 

高知城下町付近の民権史跡マップ

昭和6年7月調査 高知市旧各社 故人並生存者名簿